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【群馬イノベーションアワード】中央農業大学校の学生がダブル受賞
10回目を迎えた起業家発掘プロジェクト「群馬イノベーションアワード2022」のファイナルステージ(上毛新聞社主催、田中仁財団共催)が12月4日(日)、前橋市の日本トーターグリーンドーム前橋で開かれました。
ファイナルステージには16組が出場した中、当グループ校「中央農業大学校」2年の加藤貨代さんが「ビジネスプラン大学生・専門学校生の部」入賞と「関東経済産業局長賞」の2つを獲得しました。
「Gunma Innovation Award(GIA=群馬イノベーションアワード)」は、群馬の地から次代を担う起業家や起業家精神を持った人材を発掘し、県内国内のイノベーション機運を高めようというプロジェクトで、2013年に始まりました。
今回エントリーした522組の中から2回の審査を通過した高校生から社会人まで16組が、3分間のプレゼンテーションでアイデアを発表しました。ビジネスプラン大学生・専門学校生の部で出場の加藤さんは「ボイセンベリー垣根で作物を鳥獣害から守り、副産物を加工販売する」というテーマでプレゼンテーション。ボイセンベリー栽培で鳥獣害から守る農業を提案しました。
加藤さんの事業プランの概要は、棘(とげ)性の樹であるボイセンベリーを圃場周囲に植え、鳥獣害から作物を守ると同時にその実を利用してスイーツ等の原料として利用するというものです。
日本の獣害による農産物被害額と国からの対策費を合わせると約319億円にも上ります。 それでも獣害は無くならず、とても深刻な問題となってます。
加藤さんの管理する畑でも毎年被害が出ていて、そこで、ボイセンベリーをたまたま植えたところ、繁殖力が強いためツルが畑に侵入してくるので、垣根を作るように管理していたところ、なんと獣害がなくなるという結果が出た様です。
理由として、ボイセンベリーのツルには無数の鋭いトゲがあり、それが垣根になることで効果があるとのことでした。
そして、ボイセンベリーはブルーベリーの300倍もの抗酸化力と、6倍ものポリフェノールを含み、美容、栄養、病気予防に特化している点、更に化粧品やサプリメント、ジュースやリキュール、生食やジャム、製菓など加工性と幅広い利用価値などから需要が高まってきているが、国内生産状況は全国で5.3トンと年々高まる需要に対して、生産量が低すぎる点に着目していました。
ボイセンベリー垣根とその果実の高い利用価値は「耕作放棄地の利用」、「獣害対策の大幅な進展」、「ボイセンベリーの高い市場価値による未開拓マーケットへの進出」という3つの大きな将来性があり、新たな切り口として、実現可能な「獣害対策イノベーション」になると、堂々のプレゼンテーションを行いました。
現在、ボイセンベリー垣根は独占性確保のため現在特許出願中とのことです。
加藤貨代さん、この度のご受賞、おめでとうございます。職員一同、 心よりお祝い申し上げます。
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