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学校長の部屋

献血

2017.05.11 - thu

5月11日は日本赤十字社血液センターが行う献血があります。
日本赤十字社では、スケートの羽生結弦選手を広報活動に使い「はたちの献血」「学生献血」を推進しています。

病気などで輸血を必要としている人は年々増えているようです。大切な命を救うには一人ひとりの献血が必要です。血液は人工的につくることができないため、特に学生の皆さんのように若い血液が必要なのです。ぜひ献血にご協力願います。

私がこのように呼びかけるのには訳があります。それは…

私は高校で勤務していた際、群馬県青少年赤十字指導者協議会でこの活動を推進する立場の仕事をしていました。皆さんも小学校、中学校時代「青少年赤十字活動」で一円玉募金などを行っていた経験があると思います。高校では「JRC活動」で募金活動など行っていた経験があると思います。群馬県は全国でも活動が活発でした。今や群馬県の青少年赤十字活動の加盟率は全国1位を誇っています。

3.11の東日本大震災の時は、群馬県青少年赤十字指導者協議会としても、また、加盟校の単独でも募金活動や災害ボランティア活動など被災地の方々のために支援を行ってきました。「困っている人に手をさしのべる」「人道支援をする」。これが赤十字の根本思想です。

「赤十字」って何?

桐生市立商業高等学校長時代の生徒会誌「赤十字思想誕生150周年を迎えて」の原稿(2009年のもの)をもとに「赤十字」について紹介します。

「赤十字の創設者は、アンリー・デュナンというスイス人です。彼は1828年スイスのジュネーブに生まれ、厳格な伝統の中で育てられました。1859年、デュナンは事業の請願のため、イタリア統一戦争に介入しオーストリア帝国と戦っていたナポレオン3世に会いに行く途中、北イタリアでソルフェリーノの戦いに遭遇します。この戦いは両軍合わせて20万人を超える軍隊が衝突し、4万人近くの死傷者が出た激戦でした。戦場に放置された死傷者の姿を目の当たりにしたデュナンは、「傷ついた兵士はもはや兵士ではない。人間同士としてその尊い生命は救われなければならない。」との信念のもと、地元の女性達とともに救援活動に参加します。1862年にその体験を書いた『ソルフェリーノの思い出』を出版し、これが戦場において敵味方の区別なく負傷者の救護に当たることを目的とする赤十字創設の契機となりました。その後、各国赤十字社の創設から国際赤十字に向かう過程で、その活動範囲は戦争捕虜に対する人道的支援だけでなく一般的な災害被災者に対する救援と拡大していきました。デュナンはこれらの功績が認められ、第1回ノーベル平和賞を受賞します。
次に、日本赤十字社は、1886年に日本がジュネーブ条約に加盟したことに伴い、翌年にその前身である博愛社が日本赤十字社と改称したのが始まりです。国際赤十字の一員となった現在、人道、公平、中立など世界共通の理念・原則のもとに、世界186の国と地域の赤十字ネットワークと連携し、災害救護・国際活動・医療事業・血液事業・青少年赤十字・社会福祉事業などの活動を行っています。 赤十字の創設者アンリー・デュナンが、イタリア・ソルフェリーノの戦いで、敵味方の区別なく傷ついた兵士を助けてから150年。2009年は「赤十字思想誕生150周年」を記念し、日本を含む186の国と地域の赤十字が「Our world. Your move.」をスローガンに、一人一人が今日のデュナンとなって行動を起こそうと呼びかけています。」